署名依頼メールの書き方
電子契約では、相手方にメールで署名を依頼します。このメールの書き方一つで、スムーズに署名してもらえるかどうかが変わってきます。特に、初めて電子契約を使う相手には、丁寧な説明が必要です。
本記事では、署名依頼メールの書き方と、相手方に安心して署名してもらうためのポイントを解説します。
署名依頼メールの基本構成
1. 件名
件名は、何のメールか一目で分かるようにします。
良い例
良い件名の例としては、「【署名のお願い】○○契約書のご確認・ご署名について」「【○○株式会社】業務委託契約書の電子署名のお願い」「【重要】取引基本契約書のご署名のお願い」などがあります。契約の種類や目的が明確に伝わる件名を心がけましょう。
悪い例
避けるべき件名としては、「契約書の件」(何の契約か分からない)や「お願い」(内容が不明)などがあります。相手が一目で内容を理解できない件名は開封率が下がります。
2. 宛名・挨拶
通常のビジネスメールと同様に、宛名と挨拶を入れます。
3. 契約の概要
何の契約について署名を依頼しているのか、明確に伝えます。契約の種類(業務委託契約、秘密保持契約等)、契約の目的・内容の簡単な説明、契約期間(該当する場合)を記載しましょう。
4. 署名方法の説明
電子契約の署名方法を説明します。特に初めての方には丁寧に説明することが重要です。メール内のURLをクリックし、契約内容を確認した後、「同意する」ボタンをクリックするという流れを分かりやすく伝えましょう。
5. 期限
署名の期限がある場合は、明記します。
6. 問い合わせ先
不明点があった場合の問い合わせ先を記載します。
7. 結び
通常のビジネスメールの結びで締めます。
メール例文
例文1:基本形
件名:【署名のお願い】業務委託契約書のご確認・ご署名について
○○株式会社
○○部 ○○様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
このたびは弊社との業務委託契約にご同意いただき、誠にありがとうございます。
つきましては、契約書のご署名をお願いいたします。
本メールとは別に、電子契約システムから署名依頼のメールをお送りしております。
【署名の手順】
1. 署名依頼メール内のURLをクリック
2. 契約書の内容をご確認
3. 「同意する」ボタンをクリック
※特別なソフトのインストールやアカウント登録は不要です。
【署名期限】
○月○日(○)まで
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
何卒よろしくお願いいたします。
例文2:初めて電子契約を使う相手向け
件名:【署名のお願い】秘密保持契約書のご確認・ご署名について(電子契約のご案内)
○○株式会社
○○部 ○○様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
このたびの業務提携にあたり、秘密保持契約書の締結をお願いしたく、ご連絡いたしました。
弊社では、契約業務の効率化を目的として、電子契約サービスを導入しております。
電子契約は、電子署名法により、紙の契約書と同等の法的効力が認められております。
本メールとは別に「【○○(サービス名)】署名のお願い」という件名のメールが届きますので、
以下の手順でご署名をお願いいたします。
【署名の手順】
1. 「【○○】署名のお願い」メールを開く
2. メール内の「契約書を確認する」ボタン(またはURL)をクリック
3. 契約書の内容をご確認
4. 画面下部の「同意する」ボタンをクリック
※特別なソフトのインストールやアカウント登録は不要です。
※スマートフォンからもご署名いただけます。
【署名期限】
○月○日(○)まで
初めてのご利用でご不明な点がございましたら、
お気軽にお電話またはメールにてお問い合わせください。
何卒よろしくお願いいたします。
例文3:リマインドメール
件名:【再送】業務委託契約書のご署名のお願い
○○株式会社
○○部 ○○様
お世話になっております。
株式会社△△の□□です。
先日お送りした業務委託契約書のご署名について、
念のためリマインドのご連絡をさせていただきます。
お忙しいところ恐れ入りますが、
○月○日(○)までにご署名いただけますと幸いです。
署名依頼メールが届いていない場合は、
迷惑メールフォルダもご確認いただけますでしょうか。
ご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。
何卒よろしくお願いいたします。
相手方が署名しやすくするポイント
1. 事前の案内
いきなり署名依頼メールを送るのではなく、事前に電子契約で締結することを伝えておくと、スムーズです。
2. 分かりやすい手順説明
署名の手順を具体的に、ステップバイステップで説明します。スクリーンショットを添付するのも効果的です。
3. 問い合わせ先の明記
困ったときにすぐ問い合わせできるよう、電話番号やメールアドレスを明記します。
4. 期限の設定
署名期限を設定することで、後回しにされることを防ぎます。ただし、無理のない期限を設定しましょう。
5. リマインド
期限が近づいても署名がない場合は、丁寧にリマインドメールを送ります。
よくあるトラブルと対処法
「メールが届いていない」
メールが届いていないという問い合わせがあった場合は、まず迷惑メールフォルダを確認してもらいましょう。送信元アドレスをホワイトリストに登録してもらう方法も有効です。それでも解決しない場合は、別のメールアドレスに再送することを検討してください。
「URLをクリックしても開けない」
URLが開けない場合は、ブラウザを変えて試してもらいましょう。Chrome、Edge、Safariなど別のブラウザで試すと解決することがあります。スマートフォンで試してもらう方法や、セキュリティソフトの設定を確認する方法も有効です。
「署名の仕方が分からない」
署名方法が分からない相手には、電話でサポートしながら一緒に操作する方法が効果的です。ZoomなどのWeb会議ツールで画面共有しながら説明する方法や、操作マニュアルを送付する方法も検討してください。
「電子契約は信用できない」
電子契約に不信感を持つ相手には、電子署名法に基づく法的有効性を丁寧に説明しましょう。多くの企業や官公庁でも採用されている実績を伝えることも効果的です。どうしても難しい場合は、紙での対応も選択肢として残しておきましょう。
社内テンプレートの整備
用意すべきテンプレート
署名依頼メールを効率的に運用するために、いくつかのテンプレートを用意しておきましょう。標準の署名依頼メール、初めて電子契約を使う相手向けメール、リマインドメール、署名完了のお礼メールなどを準備しておくと便利です。
テンプレート管理のポイント
テンプレートは契約種類ごとにカスタマイズし、担当者が使いやすいように共有しましょう。また、定期的に見直し・改善することで、より効果的なメールコミュニケーションを実現できます。
まとめ:丁寧なメールでスムーズな署名を
電子契約の署名依頼メールは、契約締結のスムーズさを左右する重要なコミュニケーションです。特に初めて電子契約を使う相手には、丁寧な説明と手厚いサポートが必要です。
件名、契約の概要、署名手順、期限、問い合わせ先を明記し、相手が安心して署名できるメールを心がけましょう。テンプレートを整備して、効率的に運用することも大切です。

